2025-09-01
印刷会社が教える封筒の糊タイプの違い!アドヘア・スチック糊はなぜ長期保存に不向きなのか?

封筒を選ぶとき、「サイズはこれでいいかな」「色は白で無地が無難」といった選び方をしている方は多いかもしれません。ですが、もうひとつ見落とされがちなポイントがあることをご存じでしょうか?それが、封筒の口に使われている「糊の種類」です。実は、封筒に施される糊にはいくつかのタイプがあり、それぞれの構造や粘着性、使用感には違いがあります。特にアドヘア・スチック糊のように、ベロと本体の両方に糊が塗られているタイプは、作業のしやすさとスピード感で多くの業務現場に選ばれてきた実績があります。
アドヘア・スチック糊は、封筒を折り返して指で押さえるだけで封ができるという簡便さが魅力です。水を用意する必要もなく、はがすテープや剥離紙もないため、短時間で大量の封入作業を行うシーンにはぴったりの仕様です。ですが、その便利さとは裏腹に、封をしてから長い時間が経過すると、糊の粘着力が変化し、自然に開いてしまう可能性があることも知られています。つまり、使い勝手の良さと保存の安定性のどちらを優先するかによって、糊の選定は慎重に行う必要があるのです。
このような糊の違いは、実際の業務フローや封入作業の担当者、そして封をした後の保存環境にまで深く関わってきます。たとえば、社内の書類を短期間で回覧するような用途であれば、アドヘア・スチック糊のスピーディーさが業務効率を高めてくれます。一方で、契約書や個人情報を含む文書を数年間保存したい場合には、密閉性の高い別の糊タイプを選んだ方が安全です。さらに、封筒に印刷を加える場合には、糊の塗布範囲によって印刷可能領域に制限が出ることもあり、レイアウトやデザインの自由度にも影響を与えることがあります。
印刷会社の立場から言えば、封筒の仕様は「どの糊を使うか」で使いやすさも印象も大きく変わると感じています。封筒は単なる紙の袋ではなく、業務の効率を支えたり、相手に与える印象を左右する大切なツールでもあります。だからこそ、「どのような目的で封筒を使うのか」「どれくらいの期間保管するのか」「誰にどのように届けたいのか」といった視点から、糊の種類にも目を向けていただくことが、より適切な封筒選びにつながっていきます。
この記事では、アドヘア・スチック糊の構造や使用感、他の糊タイプとの違い、使用シーンごとの選び方、発注時のポイントまでを、印刷会社の現場経験をふまえて丁寧に解説していきます。これから封筒の印刷を考えている方、あるいは既存の封筒に少し使いづらさを感じている方にとって、日々の業務をよりスムーズにするヒントになれば幸いです。
- 封筒に使われる糊の種類と構造を印刷会社の視点でわかりやすく説明
- アドヘア・スチック糊とはどのような糊か見た目や使用感の特徴を紹介
- アドヘア・スチック糊がベロと本体両方に塗布される構造について
- アドヘア・スチック糊の使用時における利便性や扱いやすさを実務経験に基づいて解説
- なぜアドヘア・スチック糊が長期保存に向かないのかを印刷会社の実務視点から解説
- アドヘア・スチック糊と他の糊タイプ(グラシンテープや両面テープなど)との違い
- 使用シーン別に見る糊タイプの選び方を紹介
- 封筒印刷の際に糊の種類を選ぶときに注意すべきポイント
- アドヘア・スチック糊付き封筒を注文する場合の発注時の注意点
- アドヘア・スチック糊を使用した封筒の選定に迷ったときに確認すべき実務的な判断ポイント
- まとめ
- よくある質問Q&A
封筒に使われる糊の種類と構造を印刷会社の視点でわかりやすく説明

封筒は、書類を送るときや資料を保管するときに欠かせないアイテムですが、その封筒の口をしっかりと閉じるために使われている「糊」について、意識して選んだことがある方はそれほど多くないかもしれません。けれども実際には、封筒に使われている糊の種類によって、扱いやすさや保管中の安心感、業務効率などに大きな差が出ることがあります。とくに大量の封入作業が発生する企業や、一定期間保存が必要な文書を扱う部署では、封筒の口の糊のタイプが業務の流れに影響を与えることも少なくありません。
封筒の糊にはいくつかのタイプがあり、それぞれに特徴や使い方、向いている用途が異なります。たとえば、湿らせて貼る昔ながらの糊タイプは比較的コストが抑えられる一方で、水を使って封を閉じる必要があるため、手間がかかるという印象を持たれる方もいらっしゃるでしょう。反対に、糊面同士を貼り合わせることで封ができるアドヘア・スチック糊のようなタイプは、封緘の際に水を使う必要がなく、作業スピードがぐんと上がるのが特長です。ほかにも、剥離紙をはがして貼り合わせる両面テープ式の封筒や、封緘時に粘着テープを押さえるだけのワンタッチ式など、印刷現場ではさまざまなタイプの糊付き封筒が扱われています。
その中でも、今回特に焦点をあててご紹介するのが「アドヘア・スチック糊」と呼ばれる封筒のタイプです。この糊の特徴は、封筒のフラップ部分(ベロとも呼ばれる折り返し部分)と封筒の本体の両方に粘着糊があらかじめ塗布されており、これを押し合わせることでしっかりと封ができるという構造になっていることです。水も不要で、はがすフィルムも必要ないため、業務中の作業効率が非常に高く、特に封入数の多い現場や発送業務が日常的に発生する部署では重宝されています。
このように封筒の糊には、それぞれ作業に適した工夫が込められていますが、構造や仕組みが異なるため、封緘した後の安定性や保存期間中の安全性に差が出ることもあるのです。とくに、アドヘア・スチック糊の場合は非常に便利でスピーディーに扱える反面、保管環境によっては糊面が自然に接着してしまったり、長期間保存したい文書には不向きとされる場面もあるため、その特徴をしっかり理解したうえで用途を見極めることが大切です。
印刷会社では、こうした糊の仕様や加工方法について、お客様からさまざまなご相談をいただきます。たとえば、何千枚という単位で封筒を使う業務では、とにかく早く封緘できて作業ミスを減らせるものが好まれる傾向があります。一方で、契約書や納品書など、一定期間保存が必要な文書を送る際には、密閉性と粘着の信頼性が求められるため、使い勝手だけで選ぶと後で問題になることもあります。
また、糊の構造そのものが封筒の仕上がりや印刷可能な範囲、コストにも影響するため、印刷会社としては、お客様の用途や業務内容を伺いながら、もっとも適した糊タイプをご案内することが非常に多くあります。たとえば、封筒の口に加工する糊の種類によっては、フラップ部分にロゴや差出人情報を印刷できる範囲が限られてしまうこともありますし、封筒の封緘方式に対応する封入機を使用している企業では、その機械に適した仕様を考慮する必要も出てきます。
アドヘア・スチック糊は、封緘作業をスムーズにしたい企業にとっては非常に魅力的な選択肢ですが、紙質や保存状況、気温や湿度などの外的要因によって、封緘の保持力や粘着状態が変化することもあります。とくに、高温多湿の環境や長期にわたり重ねて保管されるようなケースでは、糊が他の封筒にまで付着してしまったり、内容物に糊が染みてしまうなどのトラブルも報告されることがあるため、使用環境に合わせた選定が非常に重要です。
こうした封筒の構造や糊の違いは、普段はあまり意識されることがないかもしれませんが、実は業務の効率や信頼性に直結する大事な要素です。特に近年は、郵送による文書のやり取りやDM発送などが再評価されている中で、使いやすさと品質のバランスを考えた封筒選びのニーズが高まっています。印刷会社としても、実際の業務の流れを把握しながら、適した糊加工の仕様をご提案することが求められています。
この記事では、こうした封筒の糊の種類の中でも、特にアドヘア・スチック糊について、その構造や特徴、他の糊との違い、向いている使い方などを丁寧に解説していきます。糊のタイプは見落としがちですが、封筒選びを少し工夫するだけで、日々の業務がもっと快適になることもありますので、ぜひ最後までお読みいただければと思います。
アドヘア・スチック糊とはどのような糊か見た目や使用感の特徴を紹介

アドヘア・スチック糊という言葉を耳にしても、一般的にはあまりなじみがないかもしれません。しかし、封筒の加工方法としては、印刷業界では比較的よく使われているタイプのひとつで、特に手作業で大量の封入作業を行う場面では、作業効率の高さから多くの企業に採用されています。このブロックでは、アドヘア・スチック糊が具体的にどのような特徴を持ち、どんな構造で封をするのか、さらに見た目や使用感について、できるだけわかりやすくお伝えしていきます。
アドヘア・スチック糊は、一般的な湿式糊や両面テープとは違い、封筒の「ベロ」と呼ばれる折り返しのフラップ部分と、その相手になる封筒本体の受け面の両方に糊が塗布されている点が最大の特徴です。つまり、封筒を閉じるときには、この両面の糊を押し合わせることで強力に封ができる構造になっています。水を使う必要もなく、またはがすためのシールなどもないため、手間を減らしたい業務現場では非常に重宝されます。
この糊は、手で触るとほんのりと粘着感があることが特徴で、完全に乾燥していない状態のまま封筒として仕上げられているため、封緘作業のタイミングで初めて粘着力を発揮します。触れただけでベタベタと指に付着するような強い粘着ではなく、軽くなめらかな感触があり、封を閉じるときにフラップを軽く押さえるだけで、しっかりと封が完了します。この手軽さは、特に短時間で大量の封入作業をこなす必要がある部署にとっては非常に大きなメリットになります。
見た目についても少し触れておきましょう。アドヘア・スチック糊付き封筒は、糊が紙に直接塗布されているため、外見上はシンプルでありながらも機能的な構造になっています。湿式糊のように光沢感が出たり、両面テープのように厚みが生じたりといった外見上の特徴があまり目立たないため、ビジネス文書を送る際の見た目の美しさや、デザインの統一感を保ちたいという企業にも好まれています。また、印刷時に封筒のフラップ部分に社名やロゴなどを配置しても、糊との干渉が少ない構造であることから、自由度が高いのも嬉しいポイントです。
実際の作業においても、アドヘア・スチック糊は「貼る」というよりも「押さえる」だけで済む感覚に近く、作業者の負担が少ないのが大きな魅力です。水を使う必要がなく、濡らす手間や封緘後に乾かす時間が不要なため、封筒の口を閉じる作業が一貫してスピーディーに行えるのです。こうした利便性は、封筒の処理を人の手で行う現場においては、1日あたりの作業効率やスタッフの集中力維持にも好影響を与えることがあります。
ただし、アドヘア・スチック糊にはその便利さと引き換えに、注意しなければならない点もあります。たとえば、糊同士が自然に接触してしまうと、意図せずに封がされてしまうことがあります。とくに保管時に圧力が加わった場合や、湿度の高い環境で保存していると、未使用の封筒同士が粘着し合ってしまうというケースもあるため、扱いには多少の配慮が必要です。こうした特性を理解したうえで、保管方法や封入時の作業環境を整えることが大切になります。
また、アドヘア・スチック糊は長期保存に向かないという特性もありますが、それは糊の成分が空気中の水分や温度の変化に影響を受けやすいためです。貼り付けた直後はしっかりと封がされていても、数年単位で保存をした際に糊の粘着力が低下したり、紙質に変化をもたらすことがあります。このため、数カ月以上の保存が見込まれる文書を取り扱う際には、別の糊加工を選ぶか、保存環境を十分に配慮したうえでの使用が望ましいとされています。
それでもやはり、アドヘア・スチック糊付き封筒は、使いやすさという点では非常に魅力的な存在です。発送業務が多い企業、短期的な資料配布、キャンペーン関連のDMなどには最適であり、コストと効率のバランスを考えるなら、一度は検討してみる価値のある選択肢です。
このように、アドヘア・スチック糊はその構造や特徴を正しく理解することで、封筒選びにおける視野を広げてくれます。印刷会社では、そうした細かな仕様を踏まえたうえで、お客様の業務内容やご希望に合わせた封筒提案を日々行っています。次のブロックでは、実際にこのアドヘア・スチック糊がどのようにベロと本体に塗布されており、どんな構造になっているのか、もう少し詳しく見ていきましょう。
アドヘア・スチック糊がベロと本体両方に塗布される構造について

アドヘア・スチック糊を使った封筒は、その封緘の仕組みが非常に特徴的であり、封を閉じる動作のなかに工夫が凝らされています。従来の封筒では、糊が片面だけに付いていたり、シールのような剥離紙をはがして貼り合わせるタイプが主流でしたが、このアドヘア・スチック糊では、封筒のフラップ部分、いわゆる「ベロ」と呼ばれる折り返し部分と、それが貼りつく封筒本体の受け面の両方に、あらかじめ粘着性のある糊が施されています。これにより、封緘時にはベロを折り返して押し当てるだけで、しっかりと封をすることができるのです。
この糊の塗布は非常に繊細な工程で、ベロの裏面と本体の糊受け面の双方に、専用の糊を均一に塗る必要があります。この糊は、見た目にはほとんど目立たず、表面の光沢や色の違いもさほどなく、紙とほぼ一体化しているように感じられるのが特徴です。実際に封筒を触ってみても、粘着テープのようなベタつきや、厚みのある感触はなく、非常にスムーズでサラリとした手触りになっています。それでも、圧をかけることで糊と糊が反応し、確かな接着力を発揮する仕組みになっており、封緘した部分は自然にはがれることなく、きちんと封が保たれます。
このような構造は、使用者にとってはとても扱いやすく、封をする際に水も道具も必要としないため、机の上だけで完結できる手軽さがあります。特に、書類を一枚一枚封入していく作業が続くような職場では、封を閉じるという一動作が、作業のスピードに大きく影響します。そこで、手でベロを折り返して押さえるだけで確実に封ができるアドヘア・スチック糊は、その簡便さによって多くの現場に受け入れられてきました。
この糊の塗布方法は、印刷現場でも非常に重要な加工工程のひとつです。ベロ側に塗る糊と、本体側に塗る糊がそれぞれきちんと乾燥し、必要な接着性を保っていることが求められます。糊の厚みや広がりにムラがあると、封緘時にしっかりと圧着されず、封が甘くなったり、使用前に封がくっついてしまったりすることもあるため、製造工程では非常に高い精度が求められる部分です。また、紙の種類や厚みによっても糊の乗り具合が異なるため、封筒の素材選びと糊の相性も重要な判断基準となります。
さらに、アドヘア・スチック糊の構造には、もうひとつの工夫が隠れています。それは、糊の塗布位置です。一般的に、ベロの先端から一定の幅を取ったライン状に糊が施されることで、封緘時に紙同士がぴったりと重なり、はみ出さず、封筒としての美しさが保たれるよう設計されています。この幅が広すぎると、ベロを折り返したときに糊がはみ出し、紙面を汚す原因になりますし、逆に狭すぎると封が甘くなってしまいます。印刷会社では、この点も考慮して、どの程度の糊幅が適切かを設計し、最適なバランスで製造しています。
こうした繊細な仕組みを持つアドヘア・スチック糊ですが、封を閉じたあとの状態も非常に安定しています。しっかりと押し合わせて密着させれば、剥がれにくく、開封までの密閉性をしっかりと保ってくれます。ただし、糊同士の接着で成り立っている構造であるため、強い圧力や熱、湿気にはある程度注意が必要です。保管中に重ね置きする場合などは、封筒の重なりで意図せず封がされてしまうケースもあるため、使用直前までベロを開いた状態で保管するなどの対策が取られることもあります。
また、ベロと本体の両方に糊があるという構造は、簡単な封緘操作の裏側に、実は高度な製造技術が支えられているということを意味しています。印刷会社では、この糊加工を安定して提供するために、定期的な設備メンテナンスやテストを行いながら、品質のブレを最小限に抑えています。大量に封筒を製造する際にも、このクオリティを保つことで、企業の発送業務や文書管理を支える裏方としての役割を果たしているのです。
封筒を閉じる、という日常的な動作のなかには、こうした細やかな仕組みと配慮が詰まっています。アドヘア・スチック糊の構造を知ることで、なぜこれが使いやすいのか、どうして特定の用途には適していないことがあるのか、といった判断材料が見えてくるのではないでしょうか。次のブロックでは、このアドヘア・スチック糊を実際に使用する際の利便性や現場での扱いやすさについて、さらに具体的に掘り下げていきます。
アドヘア・スチック糊の使用時における利便性や扱いやすさを実務経験に基づいて解説

封筒を選ぶうえで、多くの方が最初に意識するのはサイズやデザインかもしれません。しかし実際の業務の現場では、封筒の「使いやすさ」、つまり封をする際の手間やスピードが非常に大きな要素として関わってきます。そのなかでも、アドヘア・スチック糊付きの封筒は、作業効率を意識した多くの職場で高い支持を受けてきました。このブロックでは、印刷会社として多くの現場で見てきた使用例や、実務に即した視点から、アドヘア・スチック糊の利便性と扱いやすさについて詳しくお話しします。
まず、最も大きな利点として挙げられるのは、封緘作業のスピードアップが図れるという点です。封をするという作業は、1枚2枚であれば手間にはなりませんが、100枚、1000枚と数が増えるにつれ、わずかな操作の違いが積み重なって大きな時間差になります。アドヘア・スチック糊の場合、水や糊を別に準備する必要がなく、道具も一切使わずに、指先ひとつで封が完了します。手に取った封筒のベロを折り返し、軽く押し付けるだけ。これだけで封緘できるという手軽さは、作業時間をぐっと短縮させることができ、効率の良さに直結します。
印刷会社では、実際にお客様から「以前よりも作業時間が短くなって助かっている」という声を数多くいただきます。特に封入から封緘までを手作業で行っている企業様にとっては、簡単に貼れることがそのまま作業全体のスピードアップに貢献するため、日々の業務負担を軽くする実感が得られるのです。また、水を使わないという特性は、デスク上を濡らすことがなく、封緘後の乾燥時間を気にする必要もないため、すぐに次の工程に移れるという安心感にもつながります。
封を閉じるという単純な作業でも、乾かすためのスペースが必要だったり、封筒がくっついてしまわないように気を使ったりすることは意外に多いものです。アドヘア・スチック糊であれば、封緘したそばからすぐに重ねて束ねることができるため、スペースの有効活用にもつながります。こうした一つひとつの作業性の高さが、実際の業務現場では大きなメリットとして感じられているのです。
また、作業に携わる人が複数いる場合にも、扱いやすさは非常に大切なポイントになります。水を用意しなくてよい、糊の厚みや粘着力を確認しなくてよい、誰でも同じ手順で封ができるというのは、作業者によるムラを最小限に抑えることにもなります。とくに短期間の臨時スタッフやアルバイトの方が作業する現場では、簡単でわかりやすい封緘方法であることが、全体の品質を安定させるうえでも役立ちます。
さらに、ベロと本体の両方に糊がついているというアドヘア・スチック糊の構造は、使う際の物理的な負担も軽くしてくれます。糊を塗る、水で湿らせる、テープをはがす、という細かい動作が不要になることで、手や腕への疲労も抑えられます。これは、一日中同じ動作を繰り返すような作業では特に実感されやすく、実務に携わる方からは「とても楽になった」という声が多く寄せられる部分でもあります。
もちろん、扱いやすいだけでなく、封を閉じたあとの安定性も重要です。アドヘア・スチック糊は、圧着するとしっかりと紙同士が密着し、すぐにはがれるようなことはありません。内容物が外に出たり、途中で開いてしまう心配が少ないこともあり、短期的な発送用途には非常に向いているといえます。また、見た目の仕上がりも非常にスッキリとしており、封緘部分が目立たないため、ビジネス文書の送付にも安心して使用できます。
ただし、利便性が高い一方で、保管状況によっては注意が必要であることは前のブロックでも触れた通りです。とくに高温多湿な環境や、封をしてから時間が経過したあとの状態を考慮した場合、糊の粘着力に変化が出ることもあります。このため、長期保存には向かないとされており、使用用途をしっかりと見極めたうえでの採用が推奨されます。
印刷会社としては、お客様の業務内容や封筒の使われ方、発送頻度や保管期間といった要素をお伺いしながら、アドヘア・スチック糊が適しているかどうかを一緒に検討することがよくあります。場合によっては、より密封性に優れた加工方法をご案内することもあり、その判断は業務内容によって柔軟に変えていく必要があります。
それでも、日常的な業務で数多くの封筒を使うような職場では、この糊の扱いやすさは非常に大きなメリットとして感じられるでしょう。スムーズな作業、きれいな仕上がり、作業者の負担軽減など、さまざまな面での利点が詰まったアドヘア・スチック糊付き封筒は、短期間での使用や発送目的であれば、非常に有効な選択肢となります。
次のブロックでは、この便利なアドヘア・スチック糊が、なぜ長期保存には向かないのかについて、印刷会社の実務経験からくわしく説明していきます。
なぜアドヘア・スチック糊が長期保存に向かないのかを印刷会社の実務視点から解説

封筒における糊の選択は、封をするその瞬間の使いやすさだけでなく、その後の保管期間や保管環境にも深く関わっています。特に、アドヘア・スチック糊付きの封筒は、手軽に封緘できるという大きな魅力を持つ一方で、使用後の保存状態に応じては思わぬ不都合が起こることもあるため、使用目的と保存期間をしっかりと考慮したうえで選ぶことが大切です。このブロックでは、アドヘア・スチック糊が長期保存には向かないとされている理由について、印刷会社としての現場経験に基づき、できる限りわかりやすく解説いたします。
アドヘア・スチック糊が長期保存に向いていないとされる最も大きな理由は、その粘着性の持続力にあります。この糊は、封筒のベロと本体の両方に粘着層が設けられており、接着はそれぞれの糊面を押し合わせることで成立します。初期の粘着力はしっかりとあり、封緘後すぐに使用する分には何の問題もありません。しかし、封をしてから数カ月、あるいは年単位での保存を要する文書の場合、その粘着性が徐々に低下してしまうことがあるのです。
粘着の性質は、空気中の湿気や温度に影響を受けやすく、特に高温多湿な日本の夏のような環境では、糊が軟化したり、粘着成分が変質してしまうことがあります。また、封をした後に外部から圧力がかかった場合、糊同士が内部で再び反応し、不要な部分が粘着してしまったり、封の内側で糊がにじんで内容物に付着してしまうような現象が起こることもあります。こうした予測外の粘着の動きは、特に長期間保管する文書にとっては好ましくないリスクとなり得ます。
さらに、保管中の経年変化によって糊の接着力が弱まってしまうこともあります。これは、糊の成分が空気や紙の繊維に吸収されていくことで、封緘部分が時間の経過とともに剥がれやすくなってしまうことがあるためです。表面的にはしっかりと封がされているように見えても、軽い衝撃や温度変化で自然に開いてしまうこともあり、これが長期保存を前提とした文書管理の場面では大きな問題になります。
印刷会社では、こうした事例を踏まえ、長期間保存を要する封筒をご希望の企業様には、別の糊加工方法をおすすめすることがあります。たとえば、湿式糊を使った封筒であれば、水で濡らして封をすることになるため、封緘時には乾燥させる工程が必要ですが、そのぶん封がしっかりと固まり、密封性の高い状態を長く保つことが可能です。また、両面テープ式や強粘着テープを使用したタイプでは、粘着力が強く、外部の環境に対しても比較的安定して封が保たれるため、保存性の高い文書や公的書類の送付に適しています。
実際の現場では、たとえば契約書や見積書、請求書といった文書を封入し、それを1年以上保管する必要があるケースが多く見られます。こうした場合に、アドヘア・スチック糊を使用すると、封が自然に開いてしまうリスクがあるほか、封緘部分が変色してしまったり、糊が内容物に付着してしまう恐れもあります。そのため、用途に応じた糊の選定は、封筒の品質そのものを左右する大切な判断となるのです。
また、アドヘア・スチック糊には、封をするまでの間に糊面が空気に触れた状態で保管されるという特性があります。この状態が長く続くと、糊の粘着力そのものが空気中の酸素や湿度と反応して劣化し、封緘時に必要な接着力を失ってしまうこともあります。つまり、封をするまでの間の保管期間も品質に影響を与えるというわけです。これが、納品からしばらく使用せずに倉庫で保管されるような運用においては、使用時に封がうまくできなかったり、糊が紙から剥がれてしまうといった問題を引き起こす可能性があるのです。
加えて、粘着力の安定性が保証されないことから、重要書類や個人情報を含む封入物などを扱う際には、封緘後のセキュリティ面で不安が残るという点も指摘されています。封が自然に開いてしまった場合に、中身が外部に見えてしまったり、差出人や受取人の信頼性が問われるようなトラブルに発展してしまうこともあるため、その点でも、保存期間が長い用途には慎重な判断が求められます。
印刷会社としては、こうしたアドヘア・スチック糊の特性を事前にご案内し、お客様が封筒をどのような環境で使用されるのか、封緘から配達、保管までの流れを丁寧に確認しながら、最も適した糊加工を選んでいただけるよう心がけています。見た目や作業性の良さだけでなく、使用される期間や場所に応じた仕様を選ぶことが、結果として業務の質や安全性にもつながるのです。
次のブロックでは、アドヘア・スチック糊と他の糊タイプとを比較し、それぞれの違いについて詳しく見ていきます。封筒の糊加工の選択肢を広げることで、使用シーンに合った選定の助けになることを目指していきましょう。
アドヘア・スチック糊と他の糊タイプ(グラシンテープや両面テープなど)との違い

封筒の封をするための糊にはいくつかの種類があり、それぞれの糊タイプには独自の特徴と用途が存在します。使う場面や目的に応じて適した糊を選ぶことが、封筒の扱いやすさや信頼性に大きく関わってくるため、単に「貼れればよい」と考えるのではなく、封緘方法の違いを理解しておくことが非常に重要です。このブロックでは、アドヘア・スチック糊を中心に、その他の代表的な糊タイプであるグラシンテープ式、両面テープ式、湿式糊式との違いを比較しながら、それぞれの特徴を丁寧に解説していきます。
まず、アドヘア・スチック糊は、すでに説明したように封筒のベロと本体の両方に粘着剤が塗布されており、圧をかけて押さえるだけで封ができるタイプです。水や剥離紙を必要とせず、封緘作業がとてもスムーズに進むため、スピード重視の発送業務や、封筒を一度に大量に処理する場面では高く評価されています。一方で、糊の性質上、保存期間が長くなると粘着力が低下したり、封が自然に開いてしまう恐れがあるため、長期保存が必要な文書にはあまり適していないとされています。
次に、グラシンテープ式の封筒について見てみましょう。これは封筒のベロに薄い剥離紙が付いており、使用時にそれをはがすことで粘着面が現れ、封をするという仕組みになっています。グラシン紙とは、薄くて光沢のある半透明の紙で、糊面を保護する役割を果たします。このタイプは、使用時に粘着力が非常に安定しており、封緘後も剥がれにくいため、長期保存にもしっかり対応できるという安心感があります。また、剥離紙をはがすという工程があるため、封をする際の操作が少し増えることになりますが、その分封緘の確実性は高く、丁寧な印象を与えたい文書の送付などにも向いています。ただし、剥離紙がごみとして出るため、環境への配慮や作業スペースの整理という観点では、注意が必要になることもあります。
続いて、両面テープ式の封筒についてご紹介します。こちらは、封筒のベロにあらかじめ両面テープが貼られており、使用時に表面の保護シートをはがして、ベロを折り返すことで封をする方式です。両面テープ式は、封緘力が非常に強く、しっかりと密封できるのが大きな特徴です。水も必要なく、はがすだけで使えるため手軽さもありますし、封緘後の密着度が高いため、外部からの開封に強く、重要書類や個人情報の入った封筒にも適しています。ただし、保護シートをはがすという操作には慣れが必要で、指先で小さなテープを扱う作業が続くと、手間に感じる方もいらっしゃいます。また、テープの厚みがわずかにあるため、封筒のフラップがややふくらんで見えることがあるのも特徴です。
一方、昔ながらの湿式糊タイプもまだ多く使用されています。これは、封筒のベロに乾燥状態の糊が塗布されており、使用時に水で湿らせてからベロを折り返して封をする方法です。この方式は、コストが抑えられるという点で非常に優れており、特に大量注文時や価格重視の用途には向いています。ただし、湿らせるための水やスポンジなどの準備が必要になり、作業スピードはやや落ちてしまう傾向があります。また、糊の乾燥に少し時間がかかるため、封をしてからすぐに重ねて積み上げると、封緘部分がくっついてしまうこともあります。ですが、封緘後の密着度はしっかりしており、文書の保存にも対応できる安定感のある方式です。
こうした糊タイプそれぞれを比較してみると、アドヘア・スチック糊は作業の手軽さとスピードに特化しており、短期間で発送・配布される用途には非常に適していると言えます。グラシンテープや両面テープタイプは、封緘の確実性や保存性を重視したい場面に向いていますし、湿式糊は価格と安定性を両立させたいときに検討される選択肢となります。つまり、どのタイプにも一長一短があり、それぞれの特性を踏まえて、使用するシーンに合わせた選び方が求められるということです。
印刷会社では、お客様の使用目的をしっかりとお伺いしたうえで、こうした糊タイプの違いを説明しながら、最適な封筒をご提案するようにしています。作業の流れやスタッフの構成、発送頻度、文書の内容、保存期間など、複数の要素を組み合わせて判断することで、より満足度の高い選定が可能になるからです。使いやすさだけで選ぶのではなく、受け取る相手への印象や、社内の運用体制まで見据えて糊の種類を選ぶことが、トラブルを防ぎ、業務の効率化にもつながっていきます。
次のブロックでは、こうした糊の違いをふまえたうえで、使用シーン別にどの糊タイプが向いているのかを、具体的なシーンに沿って詳しく紹介していきます。
使用シーン別に見る糊タイプの選び方を紹介

封筒は一見するとどれも似ているように感じられますが、実際の業務の中で使われる場面や文書の性質、作業の流れを考慮すると、どの糊タイプが適しているかは状況によって大きく変わってきます。特に企業においては、封入作業のスピード、安全性、保管の安定性、見た目の印象など、求められる条件が用途ごとに異なるため、それぞれのシーンに合った封筒選びがとても大切です。このブロックでは、代表的な使用シーンをいくつか挙げながら、糊タイプの適性についてやさしく解説していきます。
まず、もっとも日常的な使われ方のひとつに「社内配布用の書類封入」があります。例えば、部署間での報告資料やメモの受け渡しなど、短時間の保管を前提とした封筒であれば、封緘作業が簡単でスピーディーに済むアドヘア・スチック糊が非常に便利です。封をするために水や道具が不要で、そのまま手で折り返すだけで封緘できるという手軽さは、短時間で多くの封筒を処理したい場面で大きなメリットになります。また、内容の機密性がそれほど高くなく、一時的な使用で済む文書に対しては、コストと効率を両立させる意味でも非常に適しています。
一方で、「請求書や契約書の送付」など、外部の企業や取引先に向けて封筒を使用する場面では、見た目の清潔感や封緘後の密閉性がより重視されます。このような用途では、両面テープ式やグラシンテープ式の封筒が適しています。封緘の信頼性が高く、外部からの開封に強いという点はもちろん、開封時に「しっかりと封がされていた」という安心感を相手に与えることができます。とくに契約関連書類のように、開封される前に改ざんされていないことが重要な文書においては、テープ式の封筒のような封緘跡が明確に残るタイプが安心です。
「販促用のダイレクトメール」など、短期間で多量に発送するキャンペーン業務では、やはり作業スピードがものを言います。このようなシーンでは、アドヘア・スチック糊付き封筒が非常に活躍します。作業の手間が最小限で済み、かつ一定の見た目の整いも保てるため、数千枚単位の発送を短期間で完了させたい場合にも向いています。さらに、封筒のデザインを印刷会社と相談しながら工夫することで、DMの開封率アップにも貢献できるような使い方が可能になります。
「社内の書類保管用」として使われる封筒については、保存期間の長さに応じた糊の選定がポイントになります。保管期間が数週間から1カ月程度であればアドヘア・スチック糊でも十分対応できますが、数カ月から年単位にわたって保存する必要がある場合は、湿式糊やテープ式のような粘着性が安定して長持ちするタイプを選ぶことが望ましいです。特に紙の劣化や糊の変質が懸念されるような環境であれば、湿式糊を使用してしっかりと封をし、さらにその封筒を封筒箱などで保管するといった工夫が推奨されます。
また、「人事関連の機密文書や個人情報を含む資料の送付」といった、プライバシーの保護が重視される場面では、封緘のセキュリティ性能がとても重要です。このようなケースでは、両面テープ式封筒のように開封時に一度で切り離され、再封が困難なタイプが適しています。万が一、輸送中に開封されてしまった場合でも痕跡が残る構造のほうが、安全面での信頼感を得ることができるためです。さらに、内容物の種類や枚数によって封筒の紙質や厚みも調整しながら、最適な封緘方法を選ぶことが求められます。
こうした使い分けを考えると、封筒選びは単に「サイズと色」で決めるだけではなく、どの糊タイプを選ぶかによって、その使い勝手や安全性、相手に与える印象までもが変わってくるということが見えてきます。とくに企業活動の中では、文書ひとつひとつに意味があり、その取り扱いの丁寧さが信頼の形成にもつながります。印刷会社では、そうしたニーズを丁寧に聞き取りながら、使用シーンごとに最適な封筒のご提案を行っています。
次のブロックでは、封筒印刷の際に糊の種類を選ぶときに注意すべきポイントについて、印刷現場の観点から詳しくご説明していきます。どの糊を選ぶかによって、デザインや納期、加工の自由度にも影響が出るため、選定の際にはさまざまな視点を踏まえる必要があります。
封筒印刷の際に糊の種類を選ぶときに注意すべきポイント

封筒を製作する際には、サイズや色、紙質、印刷内容などを慎重に決めていく必要がありますが、そのなかでも見落とされがちなのが「糊の種類」です。封をするための糊の選定は、実際の業務における使い勝手だけでなく、印刷加工そのものにも大きな影響を与える要素のひとつです。印刷会社の現場では、糊の仕様が変更になるだけで、印刷の可否や納期、レイアウトの自由度が変わってしまうこともあるため、このブロックでは、封筒印刷を行う際に糊の種類を選ぶときに知っておきたい注意点について、印刷現場の実務経験から丁寧にご説明していきます。
まず、封筒のベロ(折り返し部分)に糊加工が施されているタイプの場合、糊の塗布範囲が印刷可能領域に影響を及ぼすことがあります。アドヘア・スチック糊のように、ベロと本体の両方に糊が塗られているタイプでは、ベロの裏面や封筒本体の上端にあたる部分に印刷を入れたい場合、インクの定着や印刷のにじみが起きる可能性があるため、印刷不可領域として取り扱う必要が出てきます。特に社名ロゴや差出人の住所などをベロに配置するレイアウトを希望される場合、あらかじめ糊の塗布範囲とのバランスを考慮して設計しないと、仕上がりに支障が出ることがあります。
また、両面テープ式やグラシンテープ式などの封筒でも、剥離紙がベロに貼られる構造上、テープが貼られる位置には印刷ができない、もしくは印刷しても見えにくくなってしまうといった制約があります。こうした加工がある封筒では、あらかじめテンプレートに沿ったレイアウトを検討することが大切です。印刷会社としても、お客様が希望するデザインと糊の仕様をすり合わせながら、最適なレイアウトを設計していくことが求められます。
糊の種類によっては、封筒の紙質選びにも関わってきます。たとえば、アドヘア・スチック糊は、一定の平滑性を持つ紙でなければ糊が安定して塗布できず、粘着力が均一にならないことがあります。紙の繊維が粗かったり、表面に凹凸がある紙を使用した場合、糊の塗布にムラが出たり、封緘後の密着度に差が生じたりするため、封筒としての完成度が落ちてしまうこともあります。これに対して、両面テープやグラシンテープは比較的多様な紙質に対応できますが、封筒の厚みやテープの強度との兼ね合いで、封緘時にベロが浮いてしまうこともあります。
納期の面でも糊の種類は影響を与える要因のひとつです。たとえば、湿式糊のように乾燥工程が必要なタイプでは、封筒の製造から印刷、出荷までに余分な工程が追加されることがあります。一方、アドヘア・スチック糊は、封筒製造時に糊を塗布して乾かす工程が比較的シンプルであるため、スピーディーに仕上げやすいという特徴があります。納品を急ぎたい案件では、加工工程の少ない糊タイプを選ぶことで、印刷会社としてもより迅速な対応が可能になります。
さらには、封筒の形状や加工方法に応じて、封緘方式が適合しない場合もあります。たとえば、長3封筒や洋形2号など、開き方や封緘面の長さが異なる封筒では、糊の貼付位置や塗布面積に注意が必要です。特に機械封入を前提とする場合、封筒の構造と封入機の仕様が合わなければ、封がうまく閉まらない、糊がずれて封緘されてしまうなどのトラブルも起こりえます。そのため、封筒の構造設計と糊の選定は、使用する封入方法や作業環境とセットで検討されることが望ましいのです。
また、環境配慮の観点からも、糊の種類を意識するお客様が増えてきています。剥離紙の出るタイプは、ごみの量や分別の手間を気にされる方も多く、エコ対応の封筒を選びたいという要望にお応えする際には、アドヘア・スチック糊のような剥離紙を出さない加工が選ばれるケースもあります。印刷会社では、こうしたニーズにも応えられるよう、環境配慮型の封筒製品についても糊仕様と合わせて案内しています。
封筒印刷を成功させるには、こうした多様な要素を一つひとつ丁寧に組み合わせ、糊の選定をデザインや用途、工程の中に落とし込んでいくことが欠かせません。印刷会社では、お客様のご要望を細かくヒアリングしたうえで、糊仕様による制約や印刷上の注意点をわかりやすくご案内しながら、最終的な封筒の完成度が高まるようサポートを行っています。
次のブロックでは、アドヘア・スチック糊付き封筒を注文する際に知っておきたい発注時の注意点や、印刷会社とのやり取りで確認しておくとよいポイントについて詳しくご紹介します。
アドヘア・スチック糊付き封筒を注文する場合の発注時の注意点

封筒の注文は、単に「サイズと印刷内容を伝えれば終わり」というものではありません。特にアドヘア・スチック糊付き封筒のように、糊の加工に特性があるタイプを選ぶ場合には、発注の段階でしっかりと要望や用途を伝えておくことが、満足のいく仕上がりにつながります。印刷会社とのやり取りをスムーズに進めるためには、いくつかの基本的な確認項目を押さえたうえで相談を始めることが大切です。このブロックでは、アドヘア・スチック糊付き封筒を注文する際の注意点と、印刷会社にどのような相談をすればよいかについて、実務に即した形でわかりやすくご紹介していきます。
まず最初に確認しておきたいのが、封筒の用途と使用期間です。アドヘア・スチック糊の封筒は、封をする際の作業効率が高く、封緘操作が非常にスピーディーであるため、短期間で大量の封入作業が発生するような業務には向いています。一方で、長期間にわたって文書を保存したい場合や、高温多湿な場所で保管する必要がある用途には向いていないとされています。そのため、封筒を使用する目的が一時的な発送なのか、それとも長期間の保存を見越しているのかを、はっきりと印刷会社に伝えるようにしましょう。
次に、封筒の仕様についての詳細を確認しておく必要があります。たとえば、封筒のサイズは「長3」や「角2」といった一般的な規格でも、それに合わせて糊の位置やフラップの形状、紙の厚みなどが変わってきます。アドヘア・スチック糊を施す場合には、糊を塗布する範囲が決まっており、ベロのサイズや角度とのバランスが重要になるため、標準仕様かオーダーメイドかで対応が異なることもあります。印刷会社としても、できるだけスムーズに製造を進めるために、使用目的に合わせた既製品での提案や、加工可能な紙の種類、適切な糊幅などを事前に確認することが多くなります。
また、封筒に印刷を施す場合には、デザインとの兼ね合いにも注意が必要です。アドヘア・スチック糊がベロと本体の両面に塗布される関係上、ベロの裏面や封筒上端部分には印刷ができない場合や、印刷可能な範囲に制限があることがあります。特に、社名ロゴや差出人情報をベロに配置したい場合には、その位置が糊に重ならないように配慮する必要があります。データを入稿する前に、印刷会社が用意しているテンプレートやガイドラインに沿ってデザインを確認しておくことで、後から修正が発生するリスクを防ぐことができます。
加えて、注文する枚数によっても、印刷方法や加工の可否が変わることがあります。たとえば、小ロットで注文したい場合には、印刷機の種類や加工ラインの都合により、対応できる糊の種類が限定されることもあるため、事前に相談することが欠かせません。反対に、数万枚単位での大量注文の場合には、加工ラインの選定や納期の調整が必要になるため、発注のタイミングとスケジュールに余裕をもって相談することが求められます。印刷会社としても、製造と出荷の見通しを立てやすくなり、品質を保ちながら納期を守る体制を整えることができます。
納品後の使用環境についても、できるだけ具体的に伝えておくと安心です。たとえば、どのような場所で保管される予定なのか、封をしてから発送するまでにどのくらいの時間が空くのか、といった情報を共有することで、適切な糊の配合や加工方法を検討することができます。また、使用中に封筒が重ねられる可能性があるかどうかも重要なポイントです。アドヘア・スチック糊は圧力や湿気で封筒同士が意図せずくっついてしまうことがあるため、保管状況によっては別の糊タイプのほうが適している場合もあります。
封筒の見積もりを依頼する際には、以上のような内容をもとに、用途、使用期間、数量、印刷内容、希望納期などを整理して伝えると、印刷会社もより的確な提案やアドバイスを行いやすくなります。最近では、オンラインでのやり取りが中心になっている印刷会社も増えており、問い合わせフォームやチャットでの相談が可能なところもありますが、封筒の糊仕様のような細かな部分は、電話や対面での説明のほうがスムーズなケースもあります。
さらに、封筒の糊加工については、カタログに記載されていない特殊対応や、季節ごとの注意点など、現場の声が反映されたアドバイスをもらえることもあります。印刷会社としては、製品そのものの提供にとどまらず、お客様の業務にとって使いやすい形を一緒に考えることも大切な役割だと考えています。糊の違いに不安がある場合は、まずは「どんなふうに使う予定か」「どれくらい保管するか」といった基本情報だけでも伝えてみると、最適な選択肢が見えてくることも少なくありません。
次のブロックでは、アドヘア・スチック糊を使用した封筒の選定に迷ったときに、どんな点を実務的に確認すればよいのか、判断の参考になる視点を詳しくご紹介していきます。
アドヘア・スチック糊を使用した封筒の選定に迷ったときに確認すべき実務的な判断ポイント

封筒を選ぶときに、サイズや色、紙質はある程度すぐに決められても、「糊の種類をどうするか」となると迷ってしまう方も多いかもしれません。特にアドヘア・スチック糊のように、構造や使用感に特徴があるタイプについては、その便利さに惹かれつつも「本当にこれでいいのだろうか」と判断に迷う場面もあるはずです。このブロックでは、印刷会社として実際にお客様とやり取りしてきた経験をふまえ、アドヘア・スチック糊を選ぶべきかどうかを判断する際に、どのような視点で検討すればよいのか、実務的なポイントをわかりやすくご紹介していきます。
最初に確認しておきたいのは、「封筒を使用する期間と保存期間」です。アドヘア・スチック糊は封緘作業が手軽で作業スピードに優れている反面、長期保存にはあまり向いていません。封をしたあとに数日から数週間で相手に届くような使い方、あるいは短期的な社内配布などには非常に適していますが、年単位で保存されるような契約書や公的書類の送付には、別の糊加工を検討したほうが安心です。ですので、封筒がどのくらいの期間を経て役目を終えるのかを、まず明確にすることが選定の第一歩になります。
次に考えるべきは、「封緘作業を誰が、どのような環境で行うのか」という視点です。封筒を閉じる作業が手作業なのか、それとも封入封緘機を使用するのか、あるいは短期間に大量の封緘が求められるのかといった作業条件によって、選ぶべき封筒は変わってきます。アドヘア・スチック糊は、封緘機との相性が悪い場合もあるため、手作業向けと考えるのが一般的です。複数のスタッフで短時間に大量処理を行う場面では、道具を使わずにそのまま指で押さえるだけで封ができるこの糊タイプの利便性は非常に高く評価されています。
また、「受け取る相手にどのような印象を与えたいか」も見逃せないポイントです。アドヘア・スチック糊付き封筒は、外観がスッキリしており、封緘部分に剥離紙などの不要物が出ないため、シンプルで清潔感のある印象を与えます。一方で、グラシンテープや両面テープなどを使用した封筒は、剥離紙をはがすという作業工程が加わるぶん、より丁寧な封をしたという印象を受け手に与えることもあります。DMなどではスピードと効率が優先される一方で、契約書や重要書類の送付などでは安心感や信頼性がより重視される傾向があるため、内容に応じて印象の違いにも注目することが大切です。
「封筒の在庫をどれくらい保管しておくのか」という点も、意外と大切な判断材料になります。アドヘア・スチック糊は、封をするまでは糊が乾燥していない状態で保管されるため、高温や湿気のある場所で長期間置いておくと、糊面が劣化したり、封筒同士が意図せずくっついてしまうこともあります。数週間程度で使い切る見通しが立っていれば問題ありませんが、数カ月先まで在庫を抱えるような運用を考えている場合は、保管環境をしっかり管理するか、別の封筒仕様を選ぶことをおすすめします。
さらに、「印刷のレイアウトや表現したいデザイン」にも糊の種類は影響を与えます。ベロと本体の両方に糊が塗られているアドヘア・スチック糊では、印刷可能範囲に制限が出ることがあるため、封筒にロゴやカラー印刷を入れたい場合には、レイアウトとのバランスをしっかり考える必要があります。とくにベロに差出人情報やキャンペーン文言などを入れる場合は、糊との重なりに注意しなければなりません。印刷内容に強いこだわりがある場合は、あらかじめ印刷会社に相談し、印刷可能範囲の確認をしておくことが安心です。
実際に印刷会社に相談するときには、用途や使用方法、保存期間、印刷したい内容などを整理して伝えると、より的確な提案を受けることができます。「発送用で月に1000枚程度使用予定」「デザインにロゴを入れたいがコストは抑えたい」「1週間以内に封入して発送する予定」など、具体的な情報があるだけで、提案の精度は格段に上がります。また、用途に応じてアドヘア・スチック糊以外の選択肢を併せて提案してくれる印刷会社も多いため、迷っている段階でも気軽に相談することができます。
封筒は日常的に使われる消耗品であると同時に、企業としての信頼感や丁寧さを伝えるツールにもなります。どの糊を選ぶかによって、使いやすさだけでなく、届いた相手の印象や社内での運用効率にも違いが生まれるからこそ、選定には少しだけ丁寧な目線を向けてみてください。印刷会社は、その一つひとつの判断をお手伝いするパートナーとして、安心して使える封筒づくりをお手伝いしています。
まとめ
封筒に使用される糊にはさまざまな種類があり、それぞれに構造や特徴、適した用途があることがわかりました。特にアドヘア・スチック糊は、ベロと本体の両方に糊が塗布されている構造により、水や剥離紙を使わずに封をすることができるという点で、多くの業務現場において作業効率を高める選択肢として親しまれています。封緘作業がとても簡単でスムーズに進められることから、短期間で大量に発送する業務や、社内配布のようにスピードが求められるシーンには特に向いています。
しかし、その一方で、アドヘア・スチック糊には保管環境に左右されやすいという一面もあります。湿度や温度の影響を受けることで、粘着力が弱まったり、封筒同士がくっついてしまったりすることもあるため、長期保存が必要な文書や、重要な書類を扱う場合には十分な注意が必要です。封をしてからの期間が長くなることが予想される場合には、グラシンテープ式や両面テープ式、または湿式糊タイプのように密閉性や保存性を重視した封筒を検討する方が安心です。
糊の種類は、見た目や使い勝手だけでなく、印刷内容や納期、保管状況、受け取る側への印象にも影響を与える大切な要素です。印刷会社としても、お客様の使用目的を丁寧に伺いながら、用途に合わせた糊タイプをご提案しています。封筒の糊選びは、単なるオプションではなく、業務全体の効率や書類の安全性、相手への印象までを含めた総合的な判断材料となります。
封筒の発注や印刷をご検討の際には、ぜひ糊の仕様にも目を向けてみてください。「どのような場面で使うのか」「どれくらいの期間使うのか」「どんな印象を持ってもらいたいのか」といった問いに向き合うことで、より使いやすく、目的に合った封筒が見つかるはずです。印刷会社はその選定を一緒に支えるパートナーとして、細やかな仕様までご相談に乗ることができます。封筒という日常的なアイテムにも、小さなこだわりを積み重ねることで、業務の質と安心感が自然と高まっていくのではないでしょうか。
よくある質問Q&A
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アドヘア・スチック糊とはどのような糊ですか?
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アドヘア・スチック糊は、封筒のベロと本体の両方に糊が塗布されているタイプの粘着糊で、水や道具を使わずに指で押さえるだけで封ができる便利な構造が特長です。この糊は紙同士を押し合わせることで接着力を発揮するため、作業が非常に簡単でスピーディーに進められます。短時間で大量の封入作業が求められる場面では、作業効率の向上に大きく貢献することから、多くの業務現場で採用されています。見た目もシンプルで剥離紙が不要なため、封筒のデザインや印象にも干渉しにくい仕様です。
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アドヘア・スチック糊の封筒はどんな場面に向いていますか?
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アドヘア・スチック糊付き封筒は、短期間で使用される業務用途に非常に向いています。たとえば、社内での回覧資料の配布や、数日以内に発送されるダイレクトメールなど、使用から処理までの時間が比較的短いケースでは、封緘の手軽さとスピードが大きなメリットになります。水や剥離紙を使わずに封ができるため、封入作業の負担が軽減され、業務効率も向上します。保管期間が短く、封筒の外観に清潔感を求める場面に適した仕様です。
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長期間保存が必要な場合、アドヘア・スチック糊は適していますか?
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長期間保存が必要な文書には、アドヘア・スチック糊はあまり適していません。この糊は湿気や温度の影響を受けやすく、封緘後に時間が経過すると粘着力が低下して封が自然に開いてしまう可能性があるためです。特に高温多湿な環境では、糊面がにじんだり、封筒同士がくっつくといったトラブルも報告されています。契約書や重要書類などの長期保管用途には、密閉性の高いグラシンテープ式や湿式糊タイプの封筒の使用をおすすめします。
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封緘作業の効率を重視する場合にアドヘア・スチック糊は有効ですか?
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封緘作業を効率的に行いたい場合、アドヘア・スチック糊は非常に有効です。水やスポンジを用意する必要がなく、封筒のベロを本体に軽く押しつけるだけで簡単に封ができます。この手軽さは、短時間で大量の封入作業をこなさなければならない業務現場にとって大きなメリットとなります。封をする際の操作がシンプルで、誰が作業しても均質な仕上がりになる点も、現場での作業効率を高める要因のひとつです。
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アドヘア・スチック糊は印刷デザインに影響しますか?
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はい、アドヘア・スチック糊の使用は印刷レイアウトに一定の影響を与えます。ベロと本体の両面に糊が塗布されているため、印刷が可能な範囲に制限が生じることがあります。特にベロの裏面や、封筒の上部端付近にロゴや住所を印刷したい場合は、糊が印刷と重なってしまわないように事前にレイアウトを調整する必要があります。印刷会社では糊仕様とレイアウトの両立をサポートしていますので、あらかじめ相談しておくと安心です。
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アドヘア・スチック糊付き封筒はどのように保管すればよいですか?
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アドヘア・スチック糊付き封筒を保管する際は、高温多湿を避け、直射日光の当たらない風通しの良い場所で保管することが推奨されます。この糊は環境要因により粘着力が変化するため、未使用の封筒同士が重なった状態で長時間放置すると、糊面同士がくっついてしまう恐れがあります。可能であれば、封筒を立てて並べるか、糊面が重ならないように保護シートを挟むなど、軽い対策を講じることが望ましいです。
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グラシンテープ式とアドヘア・スチック糊の違いは何ですか?
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グラシンテープ式は、ベロに薄い剥離紙が貼られており、それをはがすことで糊面が露出し、封をする仕組みになっています。一方、アドヘア・スチック糊はベロと本体の両方に粘着剤が塗られていて、押し合わせるだけで封緘できます。グラシンテープ式は粘着力が強く、長期保存にも対応できますが、剥離紙がゴミとして出る点がデメリットです。アドヘア・スチック糊はゴミが出ない反面、保存にはやや不安があるという違いがあります。
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両面テープ式の封筒とアドヘア・スチック糊の使い分けはどうすれば良いですか?
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両面テープ式は、封をする際に剥離紙をはがしてベロを折り返す構造で、粘着力が非常に高く、開封されにくいという安心感があります。そのため、個人情報や重要な書類を封入する場合には両面テープ式のほうが適しています。一方で、アドヘア・スチック糊は作業スピードを重視する場面に向いており、短期的な社内配布やキャンペーンDMの封入に適しています。用途に応じて使い分けることが大切です。
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封筒の注文時にアドヘア・スチック糊を指定するにはどうすればいいですか?
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封筒を印刷会社に注文する際にアドヘア・スチック糊を希望する場合は、用途・封入作業のスタイル・保存期間を含めて具体的に伝えるとスムーズです。たとえば「手作業で月に1000枚程度使用」「1週間以内に発送」「短期使用」といった情報があると、最適な糊加工が提案しやすくなります。また、印刷するデザインがある場合は、糊との兼ね合いも考慮してレイアウトの相談をするとより精度の高い仕上がりが期待できます。
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アドヘア・スチック糊は自社封入機で使用できますか?
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封入機の種類によっては、アドヘア・スチック糊との相性が良くない場合があります。この糊は手で押し合わせることを前提に設計されているため、自動封緘機の圧力や動作との適合性が確認できていないと、封がうまく閉まらないこともあります。封入作業を機械で行う場合には、事前に封入機の仕様を印刷会社に伝えて相談することをおすすめします。必要に応じて、封入テストを行うことも可能です。
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アドヘア・スチック糊の封筒を大量発注する際の注意点は何ですか?
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大量発注をする場合は、使用目的と保存期間を明確に伝えるとともに、納品スケジュールにも余裕を持たせることが大切です。アドヘア・スチック糊は封緘の簡便さが特徴ですが、製造ロットによって糊の塗布範囲や紙質に微妙な差が出ることがあるため、試作サンプルの確認をおすすめします。また、保存中のトラブルを防ぐために、使用前提の保管環境や使い切る期間についても事前に相談しておくと、トラブルのない運用につながります。
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アドヘア・スチック糊の粘着力はどれくらい持続しますか?
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アドヘア・スチック糊の粘着力は、封をしてから数日から数週間程度であればしっかりと持続しますが、数カ月以上経過すると環境条件によって粘着力が低下する可能性があります。特に高温や多湿、圧力のかかる保管状態では、粘着力が弱まり封が自然に開くこともあります。そのため、長期保存を前提とした用途にはあまり向いておらず、短期間での配布や発送が想定される用途に限定して使用するのが安心です。
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アドヘア・スチック糊は開封後の再封が可能ですか?
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アドヘア・スチック糊は、一度封をした後は再封が難しい構造になっています。封緘後はベロと本体の糊がしっかりと接着し、一度はがすと紙が破れたり、糊が劣化してしまうため、再度貼り直すことは基本的に想定されていません。開封後の内容確認や再封が必要な文書については、再封可能な仕様の封筒を検討するか、外袋を使用するなどの工夫を検討すると安心です。
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アドヘア・スチック糊封筒の発注に適したタイミングはありますか?
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発注のタイミングは、封筒の使用予定日から逆算して2〜3週間以上前に行うのが理想的です。特に年末年始や年度末などの繁忙期には製造ラインが混み合うため、納期に余裕を持たせることが大切です。また、初回発注時には印刷レイアウトの調整や糊の塗布範囲の確認が必要になることもあるため、早めに相談しておくとスムーズに進行できます。急ぎの場合も、事前にその旨を伝えることで対応可能なケースがあります。
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アドヘア・スチック糊封筒はエコ対応製品として選べますか?
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アドヘア・スチック糊封筒は、剥離紙を使用しないため、ゴミが出にくいという点で環境配慮型の選択肢として評価されることがあります。両面テープ式やグラシンテープ式では剥離紙が必ず出てしまうのに対し、アドヘア・スチック糊は封をするだけで完結するため、封筒使用後の廃棄物を最小限に抑えられます。ただし、糊の成分や紙質に関してもエコ基準を満たした製品かどうかは印刷会社に確認することをおすすめします。
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湿式糊との違いはどこにありますか?
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湿式糊は、封筒のベロに乾燥状態の糊が塗布されており、水で湿らせてから封をする必要があります。これに対し、アドヘア・スチック糊はあらかじめベロと本体に粘着剤が塗布されており、水を使わずそのまま指で押しつけるだけで封ができます。湿式糊は長期保存に向いている反面、作業に時間がかかることがあり、アドヘア・スチック糊は作業性に優れる反面、保存には注意が必要です。使用目的によって選び分けることが大切です。
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アドヘア・スチック糊を使用する際の作業上の注意点はありますか?
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作業時の注意点としては、封をする際に軽くしっかりとベロを押さえることが挙げられます。力が弱すぎると、糊面がきちんと接着せず封が甘くなってしまうことがあります。また、糊面が汚れないように、作業前には手指を清潔に保ち、封筒を重ねて保管しすぎないように配慮することも大切です。丁寧に封をすることで、仕上がりも美しく、トラブルのない発送につながります。
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封筒の選定で迷ったとき、どう相談すればよいですか?
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封筒選定で迷った際には、「用途」「封入予定物」「保管期間」「使用人数」「作業方法」など、実際の運用に関する情報を整理して印刷会社に伝えるとよいでしょう。たとえば、「月に3000枚を手作業で封入、1週間以内に発送、ロゴを印刷したい」といった具体的な内容があると、印刷会社からより適切な糊タイプや封筒の仕様を提案してもらいやすくなります。些細なことでも、早めに相談することで選定の精度が高まります。
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アドヘア・スチック糊の品質は印刷会社によって差がありますか?
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はい、同じアドヘア・スチック糊でも、使用される糊の種類や塗布方法、紙との相性によって品質に差が出ることがあります。信頼できる印刷会社では、糊の安定性や接着テストを行いながら製品を出荷しており、納品された封筒の品質が均一であるよう配慮されています。安心して使いたい場合は、過去の実績や使用者の声、サンプル提供の有無なども参考にして、相談しやすい会社を選ぶことが大切です。